お足元が悪い中

ひとり映画感想文集

ゼル伝完全初心者のブレワイとティアキンプレイ記録

 

 例えば私の去年のハイライトは「スター・ウォーズをめちゃめちゃ観たこと」だと思うのだが、今年は間違いなく「ブレワイをやりこんだこと」だと思う。今年はあと4ヶ月くらい残っているが、マスターモードを終わらせて『厄災の黙示録』をやって新作の『知恵のかりもの』をやっていたら終わると思う。今年は。『テイルズオブシャイア』をやる時間は果たしてあるのだろうか。

 私はゲーム禁止の家庭で育った子供で、テレビゲームの体験は友達の家でやったスマブラマリオパーティ、あとルイージマンションを後ろで見ていた記憶ぐらいしかない。ゲームがない状態に慣れてしまっていたので特に親にねだることもなく、子供時代はその代わり活字中毒になるぐらい本を読んでいたので、結局は依存先の問題だったのだと思う。

 実家の押し入れで埃をかぶっていたSwitchを見つけ出し、ゲーマーの友人の「今ゼルダ始めるならブレワイ」という言葉に素直に従って、DLCセットをダウンロード。大晦日だった。年末年始の非日常的な空気がどうしても苦手で、逃避先にハイラルを選んだわけである。

 

ブレワイ通常モード初見

 「矢のヘッドショットができなくてケモノ肉が手に入らない」とか泣きついてた。

 

 このゲームで一番大変なのって一番最初だと思う。「見えるところどこにでも行ける」オープンワールド(オープンエアー?)の自由さが売りなのだとは思うが、全てが自由というわけではなく、なんというか、自由さと便利さとは全く別の話だったというか。そういうグラウンドルールみたいなものを飲み込むまでは結構きつい。ここで振り落とされる人もわりといるのではないか。

 ただ、ハートが少ないとか、馬がなくて移動が遅いとか、そういう不便さを抱えたまま夢中になって目的地に行くのが面白くて、心配事や時間もあっという間に忘れて熱中できる。今年のしんどいことはほぼゼルダで乗り切っていた。

 初めは正直操作するのに精一杯でストーリーを追っている感覚があまりなかったのだが、攻略で詰まって(イーガ団のアジト。ステルスが出来なさすぎて三週間くらい詰まってた)他の人のプレイ動画をいろいろ見るうちに話が頭に入ってきてからは本当に面白かった。操作に気を取られずにストーリーを追体験できるという意味で、自分以外の人がゲームをやっているところを見るのはけっこう楽しい。

 初心者の例に漏れず(?)雷獣山の赤ライネルの洗練にあい四時間ぐらいかかって辞めようかと思ったりしたが、戦闘が下手でも装備が整えば大抵の敵は倒せるようになる。とにかく一番辛かったのはここで、ライネルに慣れるとブレワイの場合は(特に縛っていない限り)カースガノンはほぼ問題でなくなる。ラスボスの厄災ガノンは事故的にハイラル城の本丸に入ってしまってなし崩しに始めてしまったのだが、それでも一回でクリアできた。

 ちなみにこのときマップ達成率は38%。できるかァ‼︎

 一番面白かったのは、「失敗しても諦めずに何回もやる」という中学生の部活みたいなマインドを久々に持つことができた点だ。祠や謎解きは詰まったら攻略サイトを見ればなんとかなるが、戦闘は操作の慣れによるところが大きい。体もとい手をいかに慣れさせるかと、なかなか倒せなくてイライラした時のストレスコントロールが大事だと思った。まさかライネルと戦いながら卓球部にいた時の基礎練習を思い出すことになるとは……。

 

ティアキン初見

 この状態でティアキンに入ったので、メインストーリーにどっぷり浸かってプレイ出来たのはかなり面白かった。始まりの空島から地上に降り立ったとき、「ハイラルの土地勘がある」みたいな感覚を持てているのがかなりワクワクする。孤独と喪失の旅だったブレワイから一転して、手に持ったものをいかに取りこぼさずに戦うかというテーマが「握手」で表現されているのもわかりやすくていい。一番最後のコマンドは英語表記だと"Reach"(手を伸ばす)なのだが、コアにあるものをよく表していると思う。

 「一番最初が一番きつい」はここでも同じで、ゾナウギアとウルトラハンドはいまだに使いこなせている気がしない。みんなはじまりの空島のジップラインのレールの上綱渡りしたよね? 流石に簡単な飛行機や車を作れるぐらいにはなったが、あの敵を追尾するルンバみたいなやつとかを使いこなしている自分が全然想像できない。

 ティアキンはミニチャレンジがまだ数十個残っているし、正直まだあのデカいマップを全部見たという気がしないので、そのうち攻略サイトを見つつコログコンプリートチャレンジをしたいところ。エビシャツ縛りとかにしようかな。ブレワイのマスターモードをやっていても思ったが、2周目の方がゲームのルールやシステム的なところを使いこなして遊べるという感じがするので、コログ集めに集中してじっくりやると工作の面白さみたなものはよくわかるのかもしれない。

馬宿に写真を飾るミニチャレンジを全部自撮りにする遊びをやっていた。馬宿インフルエンサーとなれ

英語で聞くゼル伝の台詞

 ちなみに英語音声日本語字幕でやっていて、英語の勉強がてら海外配信者の動画をあれこれ見たのだが、英語版はローカライズが面白い。馬宿ポイント=pony pointsはカワイすぎるだろ! エノキダさんの英語名はHudsonで、サクラダ工務店の社是「ダ」は"son"がこれに当たるらしい。よって、ウィッダちゃんの語尾「〜なのダ!」は語尾が"~son"でギリギリ違和感のない単語によって対応されていた。Goodbye, every-son! (みんな、さよならなのダ!)みたいな。ローカライズ班すごすぎ、ちゃんと確認してないけどリト族の名前のニュアンスとかどうなってるんだろう?

 ちなみに私はシド王子(英語名Sidon、サイドンと発音される)が大好きなんだけど、王族だからなのかシドはブリティッシュアクセント(ミファーとゼルダもそうで、ロイヤルファミリーのイメージなのかな。ルージュは多分違う)で、パブリックスクール出身の愉快な金持ちって感じで良さがすごくて最高。いそう感がすごい。

 「これが賢者の新しい力だ!」の台詞も、シドは"Behold!"(見よ!)、ルージュは"witness~"(〜の目撃者となれ)とそれぞれ言い回しが違って面白い。チューリは"check out ~"(見てよ!)とくだけた感じで、ユン坊は"I've got a awesome new power, goro!"、そう、ゴロン族の語尾は英語でもそのまんまの"goro"なのである。カワイイ。

 四英傑も個性豊かだ。私のお気に入りはリーバルだが、彼も彼でかなり高飛車な話し方をしている。DLCの『英傑たちの詩』では、ボスを倒した後にムービーと新しい台詞を聞くことができる。リーバルは「今の君ならできるだろ? ガノン討伐という大仕事をね」を"theoretically possible"(理論上は可能なんじゃない? みたいな)と言っていて笑ってしまった。ダルケルがリンクのことを"Little guy"(相棒)と言っているのもいい訳だと思う。

 

ブレワイマスターモード初見(イマココ)

 ちなみにブレワイの2.5倍くらいの広さがあるはずのティアキンは初見クリア時のマップ達成率がなぜか60%くらいだった。ブレワイは4割も行ってなかったのにいったいどうして……。攻略サイトを駆使してコログコンプリートを目指したいと思ったのはこの時で、どうせならと思って自分なりに縛りプレイのルールを考えてやってみることにした。

 

・上半身の装備はDLCのSwitchTシャツで固定

・ハートは神獣解放分だけ貰う(最終値7個)

・コログと祠全開放

 

 地名のことはあまり考えていないのでマップ100%はひょっとしたら無理かもしれないが、今のところとりあえずこれで進めている。Tシャツ一枚でハイラルを救うんだよ俺は

バーベキューに来た任天堂社員みたいになってんだよな

 基本これ。かなり鍛えられてやりごたえがあって楽しい。二ヶ月くらいひたすらコログを開けながら敵と戦い続けているので、そりゃ慣れるだろうという感じではあるけど、金ライネルを一回で倒せるようになったり、雷のカースガノン相手にラッシュを取れるようになっていたりして確実に戦闘が上手くなった実感があるのが面白い! ハートは一度5個まで増やしたが、物足りなくなって結局3個でやっている。

 ちなみに一番きつかったのはへブラ地方だ。デカいし足は取られるし視界は悪いしライネル3兄弟はいるし、開ける祠開ける祠極位ガーディアンばっかりで、流石に参った。やっとライネルをやったと思ったらセーブされないままクマに突進されて死んだことがあって本当に悲しかった。クマが出てきた途端金カムみたいになるのやめてくれ……リンクも半袖で寒そうだしさ……。足が取られないというだけでその後に行ったオルディンが楽に思えたぐらい。

 初見で何も見ずにプレイすると、私の場合コログは200個前後ぐらいが相場だったのでだいぶ早い段階で未知の世界に入った。100個ぐらい集めてはボックリンに踊り狂ってもらうのを数回繰り返して、ポーチの拡張が終わる(450個くらい)といよいよ「俺はいったい何のためにこれを集めているんだ」と我に返りそうになるのだが、そこまで行くともうこのスタイルにかなり慣れてきているので半分過ぎるとランナーズハイみたいな感じになってくる。最初の200個はすごく長く感じるが、500個から700個まではかなり短い。あと本当に怖いのはライネル一匹より金レベルのモブ敵複数だということがわかってくる。

 

 

 5月末から初めて2ヶ月半くらい、そろそろ終盤で残り50個を切ったところで、各地の取りこぼし分とハイラル城を残すのみとなった。本当は全部終わってから振り返る形で書こうと思ったのだが、やり切った後だと達成感が優先して書かなくなるような気がしたのでこのタイミングで書いておくことにする。剣の試練をやるかやらまいかずっと迷っているのだが、もしハート3つでやるならこれはこれで独立したチャレンジになるぐらい大変だと思うので、万一達成するようなことがあったらブログに書くかもしれない。

とても気に入っている写真