お足元が悪い中

ひとり映画感想文集

映画の格付けができない(今週のお題「上半期ベスト◯◯」)

今週のお題「上半期ベスト◯◯」

 

 あ〜難しい これ難しいっていうか、苦手なやつ。

 この時期私のTwitterのTLは「上半期ベスト映画」のタグが流行る。一月から六月まで観た映画の格付け10本ぐらいのツイートだ。

 毎回やってる人、マジですごいと思う。継続して一定量の鑑賞ができているということだ。私は映画を観ても、それをランク付けするということがなんだかできなくなってしまった。以前はやっていたはずなのだが、何を基準にすればいいのかわからなくて、いつの間にかやるのをやめてしまったのである。フィルマークスの星とかつけたことない、というか、ちょっと前にフィルマークスに星をつける機能があることに気づいたぐらいだ。なので私のレビューは、褒めていても星が常にゼロという矛盾も甚だしい感じになっている。

 なぜできないのかというと、なんか、こう、①色々考えすぎてしまうのと、②格付けしたことでその映画の評価みたいなものを固めたくないみたいな、そういう気持ちがあるからだ。自分でも面倒な人間だと思う。

 上半期観て面白かったものは確かにあるが、でもそれを「面白かった順」に並べるのは、私にとって大変な作業すぎる。そもそも「面白い」ってなんなのだろうみたいな、そういう感じになってしまうからだ。「面白い」とはすごく便利な言葉だ。私はトッド・フィリップスの『ジョーカー』が苦手だが、考察のしがいのある映画なのは確かで、「面白かった」の広義には属すると思う。この調子で2019年ベストを作ろうとしたら時間がいくらあっても足りない。

 

 なので、いつもTLのこの手の話題に乗る時には「なんとなく最近観てよかったもの」というフワッとしたツリーでお茶を濁している。でも人のベスト映画リスト見るのは大ッ好きなんですよね。有名な監督が出してるオールタイムベストとかももりもり見る。好きな映画、良いと思った映画を知ることは、その人がどんな人か知るのにとてもいい一つの方法だ。いつかまた私もできるようになるんだろうか。

 という800字の前提を書いた上で私が最近観て良いな〜と思った映画は、『マッシブ・タレント』でした。ニコラス・ケイジニコラス・ケイジ役を演じて、大富豪のペドロ・パスカルの誕生日パーティーに呼ばれて一緒に映画を作ることになるという話です。一体何を経たらそういう話になるのかわかりませんが、もし自分が大富豪だったらほぼ同じことしてるな……と思った。めっちゃ良かったです。おすすめ。